ちょっと調べものしていたら、「BMWG20(現行3シリーズ)の売れ行き」というワードが目に飛び込んできたので掘り下げてみることにしました。
以前に下記の記事で話した売れてない!?とう理由と違いBMWG20(現行3シリーズ)のといよりはBMWの今の売れ行きも沿って勝手にまとめてみました。
目次
売れるはずのG20(3シリーズ)

2019年3月から日本での発売を開始したBMWの3シリーズで7代目となるG20は、その年の暮れにインポートカーオブザイヤーを受賞。
2005年に5代目(E90型)3シリーズ、2012年に6代目(F30型)3シリーズと、モデルチェンジの度に3シリーズは受賞してきており、この時売れ行きを心配など誰しもがしなかったと思います。
先代との違いはマンションなどの立体駐車場に納まるように、日本市場向けのドアノブを専用に開発し、車幅を狭くしたF30と違い、大幅にサイズアップされていて車内居住空間と安全性能を確保したことなど。
3シリーズとなるG20のフラッグシップである320iには初期生産には設定のない、日本専用に開発したエンジンが採用されていたり、ここまでは売れ行きに好影響を与える要素しか見当たりませんが…。
G20は外観など先代の3シリーズF30とパッと見あまり変化を感じ取れないデザインだったため最初ちょっとがっかりしたとの声も多く耳にしました。
デビューから翌年のBMWG20の売れ行き

デビューした翌年2020年10月にBMWグループが発表した世界新車販売台数の結果を見ると、BMWで世界新車販売台数の過去最高販売台数を記録した2019年を前年度対比1.2%増と微量ながらも上回っており、そもそも2020年の時点でこれで9年連続販売実績を更新し続けておりBMW自体の売れ行きは上々といえます。
ま~企業としては当然といえば当然の数字ですが、この中の何パーセントがG20(3シリーズ)の売れ行きなのかは調べられませんでしたが、それでもBMWの主力であることは疑う余地がありません。
日本国内の販売台数は、1996年をピークに年々減ってはいるものの、バブル景気を最後に一気に下降していった国産車に比べてBMWとメルセデスはよく売れていた輸入車として日本自動車輸入組合の記録にも残っています。
それでも、日本メーカーから高級車市場に参入してきたレクサスや、これまで日本ではあまり馴染みのなかったアウディやボルボ、ジープなどの輸入車勢の国内攻勢が強まったことを受けて伸び率は減少傾向にあったことも現在の売れ行きを左右しているという予想もできます。
2019年独禁法の追い打ち

BMWジャパンに独占禁止法違反の疑いを掛けられ公正取引委員会の調査が入ったのは2019年の9月のこと。
売れ行きを加速させるためにどの車屋でも、同じようなことはありそうですが、当時、BMWマニアは驚いたニュースの内容でした。
これはBMWジャパンがディーラーに向け
通常の営業活動からは達成困難な新車販売台数のノルマをディーラーに課したうえ、達成できない場合に自分で新車を買い取らせる「自社登録」を強いる不当な取引条件を設けていた
出典:東洋経済ONLINE
と疑われた件です。
ここでいう自社登録された車体は新車として販売できるはずもなく、中古車として売られる。いわゆる新古車のことでほぼ新車同然なのに新車価格よりも100万円以上安く売買される。ディーラーが”試乗車として買った”という名目であとから安価で販売される。
この事件を契機に、2021年以降、そういった自社登録したのちに安価で販売することをBMWジャパン側から推奨していないとディーラーの関係者から聞ききました。低金利キャンペーンなどの売り込みも今後はしないとBMWジャパンからアナウンスがあったとも聞いています。
これらのことがBMWG20(現行3シリーズ)の売れ行きを多少なりとも左右しているような気がしてなりません。
販売台数だけでは評価しきれない

ただし、BMWG20に限ったことではありませんが、世界中で見てみると車の売れ行き(販売台数)の数字だけを見て車の価値を判断する方法は少なくなってきている傾向にあります。
今回の本題からズレてしまいますが、ヨーロッパでは、排ガス規制、CO2排出量を基準にしたランキングで評価する国が増えてきており、そういった違う見方で見れば現行3シリーズG20も、間違いなく先進技術をふんだんに使用したG世代のプラットフォームを使用しており、売れ行きは順調に伸びているとも取れるのではないでしょうか。