bmw f30 320iのエンジンは3シリーズ、2000ccクラス(328iも同じ)の伝統の直列4気筒を守りながら現代のBMWのエンジンノウハウを惜しみなく搭載した先鋭がラインアップされている。※(335iからは直列6気筒のエンジンになる。)
気になるbmw f30 320iのエンジンの秘密を見ていると、いろいろ調べていくうちにいろんなことに気が付きおもしろい!と感じ、前期型と後期型を実際に試乗して乗った感じを感じ取ることができたのでここに記しておくことにします。
目次
スペックの比較
簡単にbmw f30 320iの前期型と後期型のエンジンスペックを比較しやすいようにまとめてみました。
/型番 | 前期型N20B20A | 後期型B48B20A |
---|---|---|
形式 | 直列4気筒DOHCターボ | 左同 |
マウント | 縦置き | 左同 |
排気量 | 1997cc | 1998cc |
ボア×ストローク | 84.0×90.1mm | 82.0×94.6mm |
圧縮比 | 11.0 | 左同 |
過給機 | ツインスクロール・ターボ (ターボチャージャー) |
左同 |
最高出力 | 135kW(184ps)/5000rpm | 135kW(184ps)/5000rpm |
最大トルク | 270Nm/1250-4500rpm | 270Nm/1350-4600rpm |
ボアピッチ | 91mm | 左同 |
シリンダーブロック | アルミ合金製/オープンデッキ | アルミ合金製/クローズドデッキ |
燃料噴射 | 筒内燃料直接噴射(DI) | 左同 |
┗ | HDEV5.2(Max200bar) | 左同 |
ECU | MEVD17.2.4 | DME8.4.0 |
前期型エンジンが2011年に発表されたN20B20A、後期型が現在のBMWのガソリンエンジンのすべての技術が惜しみなく注ぎ込まれたB48B20Aとなる。
驚くべきことに最新型のエンジンB48は、型番の次に来る「B」が「A」に変わると”横置き”エンジンとなり(f30 320iは縦置き)、また燃焼室形状が固定されている設計で気筒数と過給圧設定の違いによって3気筒から6気筒まで用意されており、現時点で1シリーズから7シリーズまでラインナップされている。どれもベースは同じなのだ。
各モデルおよびグレードとの間で搭載エンジンの共有化は図ることで、生産コストも抑えられ、資源消費を抑制することでエコロジーの実現にも配慮がされている。
新世代エンジンの特徴
車のトレンドもこれまでの多気筒でバカでかい排気量を狙うパワー重視の風潮から、BMWのエンジンの開発もエコな環境問題に取り組んだ排気ガスやCO2軽減を目的にするように、F30の第6世代からシフトしはじめる。
ダウンサイジング
現在のBMWやメルセデス、アウディのエンジンは「ダウンサイジングコンセプト」とは
ターボチャージャーやスーパーチャージャーなどの過給機を使うことにより、従来エンジンと同等の動力性能を確保したまま排気量を小型化し、巡航時の燃費を向上させるエンジン設計コンセプト。
出典:ウィキペディア
最近のエンジンのトレンドといえよう。
小型化しても高出力
BMW独自のバルブトロニックやツインスクロール・ターボなどのおかげでエンジン個体の小型化はもちろん排気量を抑えているにも関わらず高出力を実現している。
2000ccで135kW(184ps)。ひと昔前では考えつかないほど高出力がなされている。
エンジンの搭載方法
BMW直列エンジンの搭載方法は定石となっている右に傾けて、左側にターボなどの吸気システムを、右側に排気類を配置するようにマウントされる。
空力性能を意識してか!?エンジンルーム内の高さを最小限に抑えるために考えられた手法なのだ。奥が深い!
静寂性・エンジン音
実際に試乗してみて、前期型と後期型のエンジンの静寂性能は段違いだと感じた。
もちろんエンジンをかけたまま車外に出たときのエンジン音も、運転中にわずかに聞こえる動作音も明らかに前期型より後期型のB48は向上していると気づく。
立ち上がり・抜け感
もの自体が変われば性能もアップするのは常だろうが、後期型の新型B48エンジンに実際に乗ってみて100kmちょっとまで速度を上げて走行してみたが立ち上がりが素晴らしい。
軽く、スマートに、スムーズこれらの言葉が表現するのにふさわしい。
前期型でも立ち上がりがいいなと感じていたが、それをさらに上回る。よりスムーズに加速し一気に目標速度まで到達し同乗者も「100km出ているとは思えない!」と驚くほど軽快だった。
これはやはり新しいもの好きの私は欲しくなってしまった(苦笑)
パワー差
スペック上は最高出力もトルクもすべて同じ。後期型を運転してみた感想でエンジンが軽快に感じたのは単純なパワー差ではなく、ほかのエンジン内の近代化されたシステム変更によるバランスの問題かもしれない。
ただ本当に実際、差があるのはあきらかだ。
ディーゼルエンジン
ディーゼルエンジンは1,995cc 直列4気筒ターボディーゼルエンジンが用意されており、「316d」、「318d」、「320d」まですべてがこの同じエンジンを搭載している。